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これからの季節は全国でさまざまな花火大会が開催されます。毎回撮影してみても、結果はイマイチという人も多いのでは。そこで、越カメラマンが花火の撮影方法を伝授! そのほかにも写真コンテスト情報や壁紙プレゼントなど盛りだくさんでお届けします。


夏本番。あちらこちらで花火大会が開催される季節になりました。
この時期になると、「花火はどうやって撮るのですか?」という質問をよく受けます。
私自身、花火を撮影する機会はほとんどなく、専門的な知識は持ち合わせていません。ですので、失敗作も交えながら、見た目に美しく感じられる花火写真はどうやって撮るのか……。そんな視点から花火写真の撮り方を解説してみたいと思います。


花火写真を撮るために必要なことは、まずは撮影場所の確保です。
写真Aは周囲の様子もわかり、花火大会らしい写真になりました。
ただし、写真Bのように花火だけを撮ればいいわけではありません。周囲の地物も大切な要素になります。
さて、花火大会が始まってからでは大勢の見物客のために移動はほぼ不可能です。そこで花火大会が始まる前に、どこから撮るのかを決めなければなりません。そのときに周囲も写り込むような場所を確保したいものです。
次に撮影に必要な機材ですが、カメラ(バルブ機能があるもの)、レンズ、そして忘れてはならないのが長時間シャッターでもブレないための三脚です。
長時間、シャッターを開けたままにするので、“リモートケーブル”などのカメラに触れずにシャッターが切れるアクセサリーがあると便利です。
加えてバッテリーも予備を持っていきましょう。


写真A

写真B

カメラをオートのままで撮影したところ、写真Cのような写真になってしまいました。花火が打ち上がって完全に開く前にシャッターが閉じてしまったためです。
カメラ任せにしていると、花火が上がるタイミングとシャッターが開いている時間が合わず、こうした失敗写真になってしまいます。
そこで、カメラのシャッター設定にB(バルブ)を使います。B(バルブ)とは、シャッターを押している間ずっとシャッターを開けていることが可能な機能です。
ちなみにカメラの露出設定はISO感度を100~200、絞りはF8~F11程度を目安にします。


写真C

先に説明したように、B(バルブ)はシャッターを押している間ずっとシャッターが開いている機能ですが、それでもタイミングが合わないと失敗写真に繋がります。
シャッターを開くタイミングですが、花火が打ち上がったのと“ほぼ同時”です。
写真Dのように花火が開き始めてからシャッターを開けても花火は形よく写りません。
かといって、ずっと開きっぱなしにしているとどうなるかというと、今度は露出オーバーになってしまいます(写真E)。
フレーミングによっても変わってきますが、シャッターを開くのは概ね花火3~5発くらいと思ってください。ただし、3発といっても写真Fのように花火が開く位置が3発とも同じだと、花火同士が重なってしまい、美しい花火写真になりません。しかも、このときは、3発目以降に花火が打ち上がらなかったために散漫な写真になってしまいました。


写真D

写真E

写真F

花火は打ち上がってみないと形が分からないし、どこに打ち上げられるかも予測しなくてはなりません。今度はそうした面から失敗作を見ていきましょう。
まず、写真Gは思っていた以上に花火が大きかった例です。自分が思っていた以上のサイズだったために、フレーミングからあふれ出てしまいました。
逆に思っていた以上に小さかったという例が写真Hです。画面の真ん中にちょっとだけ花火が写っていて寂しい感じがします。
次に写真Iは位置がずれた例です。想定していた場所より左側の打ち上げ台から上がったため、花火がフレームの左側に寄ってしまいました。


写真G

写真H

写真I

機材も揃え、露出も考慮し位置取りもフレーミングも問題なし。ここまで準備していれば完璧なはずですが、ほかにも失敗要素があります。
それは風による影響です。花火が開いた瞬間に強い風が吹いていると、花火が流れてしまい美しくありません。ここまで来ると、自分ではどうすることもできません。あとは運任せです。


写真J

“花火写真”といっても実にいろいろな要素があって、それらをクリアしなければ美しい写真にならない…ということがおわかりいただけたと思います。
花火写真は失敗の連続です。だからこそ、花火を撮るのは楽しいのかも知れません。
万全の準備、場所取り、そして花火の光跡を予測しフレーミングして、その時を待つ。
自分の思い描いた花が開き、その撮影に成功したとき、その喜びはひとしおです。


写真K
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。

豊富な新情報を満載した地域ガイドとして定評のある『Walker+(ウォーカープラス)』。今年も花火大会特集を組んでいます。
「花火カレンダー2015」「花火大会人気ランキング」など全国約1000の花火大会情報を網羅。加え、サントリーの「金麦」とコラボレートしてキャンペーンなども実施しています。
また投稿写真によって構成された「花火フォト100選」も見逃せません。来年もこの企画が継続されるのなら、あなたの投稿写真が掲載されるかも。
越カメラマンのアドバイスを実践して、素敵な花火写真をものにしてください。

●全国花火大会 花火カレンダー2015
http://hanabi.walkerplus.com/calendar/


第11回グランプリ作品
「光溢れる地」参木正之さん(和歌山県)

http://www.tamron.co.jp/special/macrocon2015/index_outline.html

写真に凝ってくると、そのうちに“接写”の魅力に気づくものです。植物や昆虫に迫ってみたり、人物やアクセサリーを“寄り”で撮ったり…。
今回で12回目になるこのコンテストは、今年から副賞が付いてより豪華になりました。
応募規定は「マクロレンズで撮影された写真」でメーカーや新旧は問われません。
部門は植物、昆虫、小動物などの「ネイチャーの部」と、人物、アクセサリー、料理などの「ノンジャンルの部」。
近付いて、近付いてものにした傑作を応募してください。

募集締切:2015年10月31日(土)
賞  品:グランプリ(両部門共通1名)賞金30万円+副賞
金賞(各部門1名、賞金10万円+副賞)、
銀賞(各部門2名、賞金5万円)、銅賞、入選など


「おでかけマガジン」より、みなさまへ読者プレゼント実施中!

編集部が取材ででかけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



筆者はハワイのガイドブック制作のためにときどきハワイに滞在しますが、ビーチや観光スポットに行くだけでなく、マーケットめぐりも楽しいひとときです。そんなおりに撮影したものを提供します。

< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
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