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区画がなく、普段は登山基地としての役割も担っているキャンプ場はまだ不慣れ。区画が区切られ、水洗トイレやバス&シャワーのある高規格キャンプ場が安心という入門、初級、ファミリーキャンパーにおすすめのオートキャンプ場と、2013年のイベントを紹介しよう。




入門者や初級者、ファミリーはキャンプ場選びが大事。
話は脱線するが、初めてのスキーやスノーボードのときに、引率の友達にいきなり急斜面に連れていかれ、転倒を繰り返し、ついにはスキーやボードを脱いで、肩に担いで斜面を歩いて降りてきたという経験をすると、その人はほとんどの場合、二度とスキー場に足を運ばないというデータがある。

キャンプ場選びも同じ。初めてキャンプの時に、ベテランが多い区画がないキャンプ場や、登山ベースのキャンプ場に多い、水洗トイレやシャワー設備などがないキャンプ場を選んで、ベテランに挟まれてキャンプを行うと、「もうこりごり」となる場合があるようだ。

編集部が入門者や初級者、小さい子どもたちがいるファミリーにおすすめするのは、「高規格キャンプ場」と呼ばれるところだ。
たとえば、水洗トイレやお風呂の設備がある。夜間照明があるので、真っ暗にはならない。AC電源が付いたサイトがあるので、炊飯器や電子レンジの使用も可能。さらに、コインランドリーや乾燥機が付いているので、帰る前に子どもが汚した服の洗濯ができる。
こんなキャンプ場を「高規格キャンプ場」と呼ぶ。



ところで、近年では一時の「大キャンプブーム」も去っている。そのために、平日の夜に行くと、利用者は自分たちだけだったというケースも…。
これが案外、怖い。

ちなみに編集部はうかつにも、わずかな食べ残しをタープの下に置いたまま、お酒もまわっていい気分で寝てしまった。すると、夜中に野犬にやられた。
山野に1組だけのキャンパーだから、野犬だって出てきやすいのだろう。
とても怖い思いをしたのを覚えている。

その点、イベントのある日を選ぶと、予約が取りにくいというデメリットはあっても、周囲はキャンパーたちで安心できる。初心者だったら、アドバイスも受けられるだろう。
しかも、イベントではさまざまな体験、サービスが受けられるのだからとってもお得。
オートキャンプの狙い目は、高規格キャンプ場のイベント日なのだ。



以下に紹介するオートキャンプ場は以下の設備があるものだけだ。
夜間照明、水洗トイレ、風呂、AC電源サイトが一部ある、ランドリー、乾燥機、売店、自販機、24時間管理(管理人さん常駐)、コテージなどのテント以外の宿泊施設

ある意味、初心者にもやさしいオートキャンプ場といえるだろう。そこで開催される2013年のイベントの一部を紹介しよう。

※改修などで設備の変更がある場合もあります。予約時にご確認ください。
山形県鶴岡市羽黒町
【林間のオートキャンプ場】
http://www.qkamura.or.jp/haguro/camp/

平成22年にリニューアルした標高300メートルの林間にあるキャンプ場。
休暇村の一部なので安心してキャンプができる。

【おすすめイベント】
休暇村施設の中のキャンプ場のために、さまざまな触れ合いプログラムが実施されている。なかでもおすすめは『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で☆☆☆と評価された羽黒山石段のウォーキング。羽黒山の表参道にある2446段の石段を登る。
参加費用は無料で、休暇村を9時に出発。基本的に毎日開催されている。
※積雪時は中止
福島県安達郡大玉村
【林間のオートキャンプ場】
http://fpadatara.com/index.html

「森と仲良しになりたい」をコンセプトに生まれたキャンプ場。
森林で遊び、学び、働く。森との共生がうまく行われている。

【おすすめイベント】
森を考える施設が場内にある。「森林館」では近隣の森で確認できる動植物や林業の展示で森を学ぼう。「炭焼き体験施設」などもあり、イベントも開催される。また、「はちみつ収穫体験」なども催しているので、ホームページのチェックを欠かさずに。
福島県田村郡小野町
【林間のオートキャンプ場】
http://abucam.co.jp/index.htm

「木漏れ日の下でのんびりとした時間を過ごしませんか?」とオープンして今年で20周年。 燻製作りほか、たくさんのイベントがある。

【おすすめイベント】
とくにおすすめはGWや夏休み期間以外の毎週日曜日に開催される「わんぱく探検隊」。午前11時から1時間、オーナーと一緒に野山をめぐる。動物の足跡や珍しい植物が見られるかも。家族で作るピザ作りも楽しいイベントだ。
栃木県塩谷郡塩谷町
【林間のオートキャンプ場】
http://www.ocam.jp/index.html

ワンちゃんと一緒に楽しめるキャンプ場で、ドッグランなども完備。
ウォーターワールドはちびっこに大人気の施設。

【おすすめイベント】
毎月「KIDS DAY」「ワンワン大集合」などのホームページ割引がきくイベントを開催している。KIDS DAYは子ども用施設の使用が無料になる。ワンワン大集合はなんと、オートサイトの基本料金が半額になるなどとてもお得。クラフト体験などもできる。
群馬県利根郡みなかみ町
【林間のオートキャンプ場】
http://hodaigi-camp.jp/

標高1000メートルに広がるオートキャンプ場はサイト数75と大きな規模を誇る。
アウトドア遊び、体験教室がたっぷり楽しめる。

【おすすめイベント】
利根川の上流にあるだけに、ラフティング、カヌーやカヤック、キャニオニング、四輪バギーなどのさまざまなアウトドア遊びのコースが設けられている。場内では陶芸教室、そば打ち体験などが開催されている。連泊してさまざまな遊びにチャレンジしたい。
千葉県匝瑳市野手
【海浜のオートキャンプ場】
http://www.kujukuri.co.jp/index.html

九十九里浜の潮風が気持ちいい海沿いのキャンプ場。
日帰りでバーベキューを楽しむグループも多いが、やはり泊まりたい!

【おすすめイベント】
5月のハマグリつかみ取り、初夏のじゃがいも掘りに秋の落花生掘り、さつま芋掘りと、そのままキャンプ場でのおつまみやバーベキューの食材にできるイベントが多い。海はすぐ横なので海水浴も思いのまま。電池式の扇風機などで暑さ対策は万全に。
神奈川県足柄上郡山北町
【渓流のオートキャンプ場】
http://www.well-camp.com/

広大な敷地と露天風呂があるキャンプ場。
ドッグラン、アドベンチャーゾーン、ホタルの里や釣り堀など施設は万全だ。

【おすすめイベント】
釣り堀、自然を利用した清流プール、うさぎがのんびり暮らすうさぎの広場など、場内での遊びには事欠かない。また、「記念日をキャンプ場で」を実施しており、予約をすればオードブルなども用意してくれる。誕生日キャンプや結婚記念日キャンプはいかが?
静岡県富士宮市北山
【林間のオートキャンプ場】
http://www3.tokai.or.jp/shinfuji/index.htm

富士山の西麓にあるオートキャンプ場。場内にある露天風呂が自慢だ。
オートキャンプ場サイト65画は全サイトともにAC電源が利用可能。

【おすすめイベント】
毎月イベントが開催されている。5月は山菜取りキャンプ、6月はパン作り教室、7月は富士山山開き記念(7月1日・ニジマス、ヤマメつかみ取り、流しソーメン)、8月は富士山登山、9月はお月見キャンプといった具合。秋は栗拾いと芋掘り、12月にはクリスマスキャンプが楽しめる。
山梨県南アルプス市須沢
【渓流のオートキャンプ場】
http://www.westriver-camp.com/index.html

南アルプス山麓にあり、場内の中央に川が流れるキャンプ場。
釣りエリア、露天タイプの風呂、直火可能エリアなど、キャンプを快適に楽しむための施設が揃う。

【おすすめイベント】
バリュー、レギュラー、ファミリー、オンシーズンの4つに日程が分類され、それに合わせてイベントが開催される。ファミリーシーズンにはクラフト、魚のつかみどり、レギュラー&オンシーズンにはフライ体験(フィッシング)、ダッチオーブン体験、リース作り体験などが用意されている。
岐阜県本巣市根尾下
【川沿いのオートキャンプ場】
http://www.neocamp.or.jp/

根尾川の源流の河畔にある広大なキャンプ場。
コテージエリアとオートキャンプエリアがくっきりと分けられ、中央部にセンターハウスなどを機能的に配置した。

【おすすめイベント】
春から秋にかけてのイベントで子どもに人気なのは「魚のつかみ取り」。大人には場内に流れる川でのイワナ、アマゴ釣りが最適。さらに、自然の中での食・遊・楽をコンセプトに、アウトドアの達人によるさまざまな体験教室が開催されている。
三重県志摩市志摩町
【海沿いのオートキャンプ場】
http://www.gozamisaki.com/index2.htm

伊勢志摩の白浜海水浴場にあるキャンプ場。
白浜は「日本の水浴場100選」にも選ばれる風光明媚な場所。海釣りも楽しめ、かっこうの夏キャンプができる。

【おすすめイベント】
イベントとは異なるが、開場12周年の夏休み応援企画を実施。夏休みの土曜日限定での割引などがプランされているので、なるべく早めに予約を行いたい。また、海釣り大会イベントなども開催されている。
兵庫県洲本市五色町
【公園のオートキャンプ場】
http://www.takataya.jp/stay/camp.htm

瀬戸内海を望む淡路島にあるキャンプ場。各サイトにはAC電源と流し台が付いていて、サイトが「別荘」に早変わり。
公園内のために高田嘉兵衛に関する資料館などもある。

【おすすめイベント】
「夢工房」ではそば打ち、うどん打ち、紙漉き体験などの学習ができる。さらに、「農園体験」施設もあり、イチゴや淡路島名産のタマネギ、サツマイモなどの収穫体験も。加えて月替わりのさまざまな体験教室が開催されるので、季節に応じて楽しみたい。
 
※これまでの連載で掲載していないオートキャンプ場を中心に取り上げました。掲載以外にも「高規格キャンプ場」は全国に点在しています。なお、キャンプ場告知のために、それぞれのサイトから写真をお借りしました。

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社団法人 日本オート・キャンプ協会
http://www.autocamp.or.jp/
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
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