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  3. 連載19回 冬の写真が上達する、とっておきのワザ
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冬はモノトーンの世界です。木々は緑の葉を落とし、光も夏ほど強くありません。地域によっては白い雪に覆われて…。華やかな写真は望めないかもしれませんが、プロカメラマンたちは逆にモノトーンの魅力をファインダーに収めています!

寒い冬がやって来ました。木々は葉を落とし、モノトーンな世界が広がります。冬は寒いし“色味”もなくなるから出かける機会も少なくなって、なかなか撮影には……、という方も多いのかな~と思います。
しかし、私の場合もっとも撮影に出かけるのは冬なのです。なぜ冬に撮影に出かけるのか。それにはふたつほど理由があります。
まずひとつは、秋から冬にかけては太陽の高さが低くなるため、太陽の光を生かした写真が撮影しやすいから。
もうひとつは、雪や氷など、光を反射して美しく見える被写体にあふれているからです。



一般的には、冬は写真を撮るのが一番難しい季節かもしれません。
しかし、ちょっとしたコツさえつかんでおけば、1年でもっともキレイで美しい写真が撮れる季節でもあります。しかも、身近な場所でそれが可能なのです。
そのコツとは何かというと、太陽の光が当たっているときに「逆光」で写真を撮ること、たったこれだけです。具体的な例で見ていきましょう。

写真A・Bは国道脇の川岸に積もった雪と背後の川面を撮影した写真です。
写真Aは曇った日に、写真Bは晴れた日の午後に「逆光」で撮影したものです。
見ていただいて一目瞭然。写真Bは奥行き感やメリハリがあるのに対し、写真Aは平面的でメリハリ感にかけています。
その原因は画面にできる陰影です。日が当たって輝いている部分と陰になっている部分、そのふたつが画面に入ることで写真が引き立って見えます。



ところで最初に、秋から冬にかけては太陽の高度が低くなると書きましたが、実は太陽高度が低いときに「逆光」条件が現れます。
太陽高度の高い春から夏は、太陽がすぐに高い位置に昇ってしまうため、逆光条件になる時間帯が限られます。つまり「逆光写真」を狙うのであれば、秋から冬がオススメということになります。



実は、「逆光」で撮ることは、冬に限らずどんな季節であっても、写真をより立体的にメリハリ強く見せる撮影の基本です。
「逆光」を攻略できれば、写真はどんどんおもしろくなってきます。

写真A

写真B

太陽の光は大気中を通過する距離が長くなると赤く輝きます。
太陽高度が低くなる秋から冬にかけて、夕日がより赤くなりやすいのはこのためです。
この夕日を生かした写真こそ、「逆光」写真の典型的な例です。つまり、夕暮れの写真を撮るならば、秋から冬がオススメということになります。



写真C・Dは、水辺に集う冬鳥たちを昼間に順光で狙った写真と、夕暮れ時に逆光で狙った写真です。
鳥の種類が判別できるという点では、写真Cのほうが良いですが、作品として見たときには、写真Dがドラマティックに感じられます。
正確にモノを写すのも写真の大切な役割ですが、それでは図鑑やカタログの写真。作品として仕上げるならば「逆光」を生かして、その場の雰囲気を最大限引き出すようにしましょう。
ちなみに、写真Cは福島県猪苗代湖畔の駐車場脇で、写真Dは千葉県内房の駐車場脇の海岸で撮影しています。

写真C

写真D

冬にドライブに出かけると、場所によっては氷や雪と出合います。
氷や雪は、「逆光撮影」の格好の被写体です。逆光で撮ることで、キラキラと輝いて見えるからです。写真E・Fはその具体例です。



どちらの写真も福島県猪苗代湖湖畔の駐車場で撮影した植栽に付いた氷の写真です。前日までの強い風にあおられて、波飛沫がかかり凍り付いたようです。
写真Eは順光向き、写真Fは逆光向きでとらえました。
写真Fのほうが氷のエッジがキラキラと輝き、枝先まで氷が付いているのが一目瞭然です。また、逆光で撮影したために背後の山が日陰となり、輝いた氷がより一層引き立っています。
ちょっとした場所でも、光の向きを意識するだけで、素敵な作品が撮れる例といえるでしょう。

写真E

写真F

写真Gは、冬の逆光写真の応用例です。
この写真は北海道の広尾から網走への移動中、道路沿いの小さな川で撮影した1枚です。冬の北海道は気温が低いため、こうした小さな川でも霧氷や川霧を撮影することができます。
ここでも撮影の基本は「逆光」です。
完全な逆光とはなっていませんが、逆光気味に撮ることで、木に付いた霧氷や川面から立ち上る川霧が際立って見えるのがわかっていただけるかと思います。

写真G

今回の写真は、いずれもきちんと除雪された一般道の近くで撮影したものばかりです。
重装備をして冬山に行かずとも、「逆光」を意識するだけで、冬景色がキレイに写るのが、おわかりいただけましたでしょうか。
最近では保温効果の高い衣装もたくさん販売されるようになりました。体を温かくして冬のドライブに出かけ、ちょっとだけ「光」を意識してキレイな冬景色を撮ってみてください。
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



「白鳥」。シベリアやオホーツク海沿岸で繁殖し、初冬から春にかけて日本にわたって越冬する白い鳥です。でも、正確には白鳥はカモ科7種の水鳥の総称で、なかには黒い「黒鳥」も含まれています。

日本にやって来るのは主にオオハクチョウとコハクチョウ。北海道や東北には「白鳥飛来地」が点在しています。

なかでも青森県東津軽郡の朝所海岸は「小湊のハクチョウおよびその飛来地」として国の特別天然記念物に指定されているほどです。

そのほかにも青森県・十三湖、岩手県・五郎沼、秋田県・男鹿半島、宮城県・江合川や佐沼河川公園、山形県・最上川、越カメラマンの写真にもある福島県・猪苗代湖など飛来地をあげたらキリがありません。
ここでは首都圏近郊の飛来地を紹介しましょう。


栃木県
大田原市「羽田沼」
http://www.ohtawara.info/index.html

茨城県
水戸市「大塚池公園」、「千波湖」
坂東市「菅生沼」
潮来市「北浦湖畔 白鳥の里」など
http://www.pref.ibaraki.jp/category/kanko_07.html

群馬県
邑楽町「ガバ沼」
http://www.town.ora.gunma.jp/miryoku/midokoro/swan.html

埼玉県
川島町「八幡団地先 越辺川河川敷」
http://www.town.kawajima.saitama.jp/kankou/hakutyou.htm

千葉県
栄町「本埜第2小学校より南東800メートルの水田」
http://www.town.sakae.chiba.jp/index.php?code=1032



そのほか雪の降らない地域では関西地区の滋賀県・湖北町、兵庫県・加西市「三田池」などでも白鳥の飛来が確認されています。
http://www.ichipro.co.jp/egao_photo/#oubo

見ていると思わず笑顔になってしまう。なんだか心があたたまる。ずっと眺めていたくなる。
温かくて、やさしい気持ちにしてくれる人物、動物、赤ちゃんなどの表情や場面を撮影した写真のコンテストです。
野村不動産が協賛、第一プログレスが発行する『LiVES』『カメラ日和』『tocotoco』『TURNS』の4つの雑誌が主催するフォトコンテスト。家族やペットの写真、おでかけしたときの素敵な写真で応募しましょう。

応募締切:2013年3月20日(水)

LiVES賞=ポータブルスピーカー
カメラ日和賞=キヤノン ミラーレスカメラ
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TURNS賞=プレタポルテバイク
そのほか抽選でハワイ旅行が当たるキャンペーンも実施しています。
編集部が取材で出かけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



美空ひばりが歌った「帰れソレントへ」のおかげでイタリア南部、ナポリから近い小さな海岸沿いの街、ソレントは日本でも有名になりました。日本語訳された歌詞にも「うるわしの海」「オレンジの園」などのキーワードが出てきますが、たしかにソレントは海と柑橘類の街です。オレンジというよりレモンが有名なのですが。街中にはレモンチョコレート、レモンソープなどを売るお店が数軒ありました。
ソレントの夕景。断崖絶壁の上に小さな街があります
小さなおみやげ店の店頭に並ぶのも柑橘類を使用した製品
こちらは本格派、手作りのレモンソープ。香りも抜群です
本物のレモンもたくさん。なんとなく雑なのがイタリアらしさ?
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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