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3月初旬、男たちが聖水で身を清め、裸で押し合う祭りの模様をニュースなどでご覧になった人も多いはず。それが上越・浦佐の吉祥山普光寺の「裸押合い大祭」です。雪が残っているうちに上越に出かけてみませんか?

山門にも風情と歴史があります


山門のみごとな天井絵に今年の干支の龍がいました
2012年の幕開けを、私は新潟県の六日町で迎えました。年末に風邪をこじらせてしまったのを知った友人が、「温泉でゆっくりしよう」と誘ってくれたからです。

おかげで大晦日は地元の銘酒・八海山をいただき、温泉に何回も入って、すっかりいい気分になりました。

年が明けると日本人は不思議、「初詣でに行きたい!」欲求がむらむらと湧き上がってきます。

旅館の女将に名所を尋ねれば、クルマで少し走れば「毘沙門さま」がある、と。

毘沙門堂があるお寺の正式名称は吉祥山普光寺。創建は鎌倉幕府のころと伝わります。

毘沙門堂はその名のとおり、七福神のひとり毘沙門天を祀る場所です。浦佐だけでなく、京都や花巻をはじめ全国に点在しているのは五穀豊穣、家内安全、身体健康にご利益があるためです。

それらのなかで浦佐の毘沙門さまが全国的に知られるのは、3月3日に開催される「裸押合い大祭」があるからでしょう。日本三大奇祭(三大奇祭とポスターに謳われているんですが、あとのふたつは長野・諏訪の御柱祭、秋田・男鹿のなまはげ、山梨・富士吉田の吉田の火祭りなど諸説あって…)として広く告知されています。

2日の前夜祭では「大護摩修行」、「大ロウソク耐火式」、「福餅撒与」などが行われ、当日は午前中から行事がぎっしり。クライマックスは夜になってからで、数回の「水行(押合い)」や「大鏡餅撒与」が行われます。

3~5人が入れる広さの「うがいばち」。大祭のときはこの冷たい水で全身を清めます


日本三大奇祭のポスターが商店街に貼ってありました
初詣でに訪れた毘沙門堂は思いのほか静かでした。

上越新幹線の浦佐駅から近く、周囲には温泉宿や商店もあって「毘沙門の里」と呼ばれているのですが、元旦の午前中だけにお店は閉まっていました。訪れる人は多いのですが、積もった雪が音を消してしまう感があります。

豪雪地帯だけに通路や御堂の周囲には、雪よけの板が貼り付けられており、これもまた静けさを感じさせる理由でしょう。

別の日に訪れると印象は変わるはず。商店街ではかつては1年のうち「裸押合い大祭」当日だけ作られたコシヒカリを使った銘菓「しんこ餅」が売られ、雪の季節でなければ板が取り外され、ぐっと開放的になるに違いありません。

それでも、雪が残っているうちの「お出かけ」がおすすめです。

その理由は、たとえ3月3日の大祭当日に行けなくても、雪があればあの光景がより身近にイメージできるからです。

民宿の浴槽ほどの大きさがある「うがいばち」と呼ばれる清めの水を溜まる場所だって、雪の季節と夏では大きく違うでしょう。冬季に清めると、ツーンとする冷たさがあります。身の引き締まる思いになります。

大祭ではこの水に全身をつけると思うと、祭りのときの高揚や激しい様子が想像できるのです。

その昔、毘沙門さまのご利益が周囲に伝わって、参拝者が増えたことも祭りの起源になっているそうです。

雪が残っているうちに、毘沙門天のパワーを授かりに行きませんか。

これが越後湯沢駅の構内とは思えません。駐車場も整備されているのでぜひ立ち寄ってください


構内の「ぽんしゅ館」のグルメ処「うおぬま食堂 雪ん洞」の「爆弾おにぎり」は18種の具材を用意


上越には温泉も数多くあります。雪見温泉を楽しんで(写真は貝掛温泉)
浦佐の毘沙門さまや関越自動車道で上越方面にドライブする人におすすめのスポットがあります。

そこは、越後湯沢駅です!

「なんで!」と驚かれるかもしれません。数年前に行った人には想像もつかないと思います。

しかし、今では広い構内が整備されて、一大モールになっているのです。

新潟の地酒やお米が揃う「ぽんしゅ館」、構内温泉には「酒風呂」まであります。さらに、2009年12月に昭和時代初期の雁木(がんぎ)造りの家屋の町並みを再現した「がんぎどおり」も登場。散策できるショッピングモールになっているんです。

グルメだって見逃せません。銘菓にはじまり、飲食店も個性的。

私が食べたのは「おにぎり」です。それも爆弾サイズ。魚沼産のコシヒカリにお好みの具が注文できます。これでもかっていうほどの大きさで、お米のおいしさを堪能しました。お米がおいしい土地って、どれだけ恵まれているんでしょう。



五穀豊穣や家内安全、身体健康にご利益がある毘沙門さまと、それによって実った魚沼のコシヒカリ。

心と舌にご利益がある上越へのお出かけは、印象に残るに違いありません。
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●吉祥山普光寺と「裸押合い大祭り」
http://www.bisyamonnosato.com/top.html

●越後湯沢駅構内「ぽんしゅ館」
http://www.ponshukan.com/

●越後湯沢駅構内「CoCoLo湯沢がんぎどおり」
http://www.ekipara.com/building/GANGI000.html
< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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