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  3. プロとアマの最大の違い、「光」をうまく活用しよう!
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プロカメラマンとアマチュアカメラマンのもっとも異なる点は「光」の捉え方でしょう。旅のレポートなどで一眼レフカメラを2台も使って取材している筆者がもっとも痛感する点がそこです。光の使い方を覚えてしまいましょう。

田舎から送られてきた大量の“ゆず”。自然光が入るところを背景にオートで撮影しました(ISO320、シャッター速度80分の1、AF3.2)。


わざとカメラ設定変えずに撮りました。ただし、ゆずの手前にレフ板を立ててみました。どうです、ずいぶん違いがありませんか。
「プロフェッショナルとアマチュアの違い」なんて大それたタイトルにしてしまいました。

写真学校で学び、師匠について勉強をしてからプロとして独り立ちしたカメラマンにしてみたら「全てが違う!」と、怒られそうなタイトルです。

それはもっともです。シャッター速度の設定、露出の決め方、構図、シャッターを押すタイミングなど、なんでもかんでも異なってもっともです。

さらに、プロたちは自分の撮りたい写真のために、カメラさえカスタマイズしていることもあります。

ある冬のこと。筆者は編集者としてカメラマン、スキーヤーと一緒にカナダに渡りました。その2日目、カメラマンが怪我を負って帰国を余儀なくされました。

帰りがけ、カメラマンは彼なりの秘訣である「天候と背景別のシャッター速度と露出」を書いたメモを渡してくれ、さらにカメラ機材一式を置いていきました。

翌日から筆者が当時の日本一のスキーヤーの写真を撮りました。
最初はファインダーの中央部にスキーヤーが入らずに苦労したものです。

しかし、徐々に慣れてくると、日本一のスポーツカメラマンのデータの大事さがわかりました。光とスキーヤーがどんなシーンでもみごとに調和するのです。そして、何より驚いたのはシャッターが軽いことです。

まさに、フェザータッチ。
フェザータッチでシャッターが連写できる。
スポーツカメラマンならではの仕様になっていました。

このときのデータと撮影する“感じ”は筆者の財産になっています。



さて、すべてが異なるプロカメラマンですが、身近なところでは「光」の使い方がもっとも差があるところだと思っています。
人物や“物”、“料理”などを撮影するときの光のまわし方がアマチュアにはできません。

でも、レフ板を使ってみることはアマチュアにもできます。
後ろからの光をレフ板で受け止めて、撮りたいものに反射させるぐらいなら可能です。

それでも大きな差が出てきます。
最近はブログ用に料理の写真を撮る人も増えています。レフ板の使用、始めてみませんか?
私たちがいろいろなものを見たり、感じたりできるのは“光”があるからです。

今でこそカメラがデジタルに変わってしまいましたが、フィルムカメラ時代には、私もよく暗室に入ってフィルムの現像、プリントなどの作業に追われました。

皆さんは光のない部屋に長時間入ったことがないかもしれませんが、暗室は全ての光を遮断するように作られていて、電灯を点けない限りほんとうに真っ暗になります。

暗室に入ってドアを閉めてしまうと、いくら時間が経っても自分の手足も見えない、真の闇の世界になるのです。余談ですが、一度経験するのも、おもしろいかもしれません。



写真が撮れるのは、光のおかげです。
ならば、光をもっと注意して見るようにしてください。
朝の光、昼間の光、夕方の光…。

日本には幸い四季があり、太陽の位置も四季によって変わります。温度によっても、光の色の特性が変わります。同じ太陽の光でも寒いとき、暖かいときで光は色を変えているのです。

光に敏感になって、光を観察するようになりましょう。
光を見えるようになれば、影もよく見えるようになります。



以前から、「物をもっと観察しましょう!」と言ってきましたが、撮りたいものに、どのような光が、どのように当たっているのかをよく見ることです。

このような観察力が付いてくると、もっともっと写真が好きになってくるでしょう。
写真A
写真B
写真C
写真D
写真A~D すべてが逆光(後ろ側から光が当たっている)の写真です。
物体を撮るときに逆光ぎみで撮影すると、順光(カメラ側からの光)で撮るよりも、物の立体感が表現できます。
植物を撮る機会があったら、ぜひ逆光ぎみで撮ってみてください。葉っぱが透けて見えるチャンスもあるので、おもしろい写真に仕上がると思います。
写真E
この写真は木の中になんとか入ってきている光が、綺麗な花びらを少しだけ照らしているところを見つけて撮った写真です。
この花であれば全部に光が当たっていても、とても綺麗だと思いますが、薄暗くなった木の枝の間をぬって、ようやく届いた僅かな光と花びら。全てに光が当たっている状態よりも、私は引き付けられてしまいました。
< PROFILE >
きのした けんじ
1955年東京生まれ。国際スポーツプレス協会会員。スポーツ、海、山を中心に世界を舞台に撮影を続ける。写真集『栄光 サッカーWCメキシコ大会』、『熱狂 サッカーWC日本韓国大会』、『Last Snow』など。



月といえば「仲秋の名月」であり、この文化は中国から日本に伝わったもの。
中国では家族が実家に集まり、月餅を切り分けて食べ、家族みんなの幸せを祈ったそうです。

しかし、本当に月を見るのなら空気が澄んだ冬がいちばん。とくに雨や雪が降り、その後に晴れたときの夜空は最高です。

撮影の注意点としては、三脚などを利用して手ぶれのないこと。
また、デジタルカメラは思いのほか月の光をとらえてくれるので、普通の設定だと明る過ぎて月の模様が出ませんし、輪郭もぼやけてしまいます。

アンダー気味に設定するとうまく撮影できるでしょう。

写真はこのまえの「皆既月食」のときに撮影したものです。3絞りほどアンダーに設定して撮影しました。


「名月の名所」として知られているところをピックアップしました。
ポイントはいうまでもなく周囲の風景です。お城など月とベストマッチの景観があり、観光にも最適です。

○鶴ヶ城(福島県会津若松市)
会津若松のシンボルといえる鶴ヶ城。数多くの戦国大名が治めた東北の要衝で、幕末にはさまざまな物語を生みました。
http://www.tsurugajo.com/turugajo/shiro-top.html

○九段坂(東京都千代田区)
9層の石段のある「九段屋敷」から名が付いた九段坂は月の名所と言われてきましたが、現在ではずいぶん景観も変わってしまいました。

○信州姥捨(長野県千曲市)
「田毎の月」として棚田にあがる月が有名。冬場は棚田にうっすらと雪が積もりますが、それも風情でしょう。
http://www.geocities.jp/chikumacity/tanadatop.html

○伊賀上野城(三重県伊賀市)
高石垣を用いた名城で、現在では天守閣も復興しています。月に照らされるお掘りも美しく、撮影ポイントになります。
http://www.ict.ne.jp/~uenojyo/

○石山寺(滋賀県大津市)
紫式部にゆかりがあり、「花」のお寺としても人気の石山寺は月の名所でもあります。ご利益とワンショットのふたつをどうぞ。
http://www.ishiyamadera.or.jp/

○姫路城(兵庫県姫路市)
世界遺産の姫路城は当時のまま現存する数少ないお城のひとつ。みごとなお城の上に月がある写真を狙ってください。
http://www.city.himeji.lg.jp/guide/castle/

○桂浜(高知県高知市)
坂本龍馬像があることでも知られる桂浜も名月の名所として知られています。雄大なる1枚を撮ってください。
http://www.city.kochi.kochi.jp/soshiki/39/katsurahama.html
『第2回 Studio Graphics ギャラリー フォトコンテスト』

「冬」をテーマにした写真コンテストです。
冬景色、スナップ、自然などの冬をテーマにした写真を撮影して応募してください。

ただし、応募するにはStudio Graphics ギャラリーのメンバーになる必要がありますが、会員登録は無料です。
デジタルカメラ、デジタル画像を楽しむ活用サイトですので、写真が趣味なら入会するのもいいでしょう。

http://www.sg-g.jp/contest/sgg-pc-02/

応募締切:2012年2月29日
賞品など:グランプリ1名 賞金10万円
ケンコー・トキナー賞1名 トキナーレンズ製品
タムロン賞1名 タムロンレンズ製品 ほか
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お気に召されたら、壁紙などにお使いください。

すごく寒い日でした。ライオンのたてがみに小さな雪の結晶が降ってきました。

光のなかにチータが出てきました。光を浴びて、透明感があってきれいでした。

むしゃむしゃと食欲旺盛のジャイアントパンダです。

こちらもパンダです。なんだかおもしろいショットになりました。
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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