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  3. 一年中、緑の芝生でプレーできる攻略性の高い名コース 埼玉県美里町/オリムピック・カントリークラブ レイクつぶらだコース
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「レイクつぶらだコース」はメンバーシップコースですが、平日はビジターでもプレーが可能。ジャック・ニクラス設計による戦略性の高いホールが続き、フェアなコースなのであらゆるゴルファーがプレーの醍醐味を楽しめます。
18番ティグラウンドから9番、14番グリーンを望む
オリムピック・カントリークラブ レイクつぶらだコース

所在地:埼玉県児玉郡美里町大字広木2461-1
TEL:0495-76-5301
ホール:パー72 7017ヤード(ブラックティ)/6512ヤード(ブルーティ)/5905ヤード(ホワイトティ) 
開場: 2006年
コース設計:ニクラス・デザイン
ゲスト料金:平日1万円~ (セルフプレー1ラウンド・土日祝はメンバー同伴が必要)
ゴルフ場も冬季になると、降雪のためにクローズするコースも珍しくありません。日本のゴルフ場によく見られる高麗芝は冬になると枯れてしまうため、緑色のフェアウェイも黄金色に変わってしまいます。  

暖かい地域に行けば緑の芝を保っているゴルフ場もたくさんありますが、首都圏でグリーンのフェアウェイを探すとなると、かなり条件は厳しくなります。

今回は冬季でもエバーグリーンで楽しめ、なおかつ首都圏から近いゴルフ場を紹介します。

「オリムピック・カントリークラブ レイクつぶらだコース」は、関越自動車道・花園ICから約15分で行ける、エバーグリーンのゴルフ場です。  

メンバーシップコースですが、平日に限りビジターを受け入れており、開場からわずか4年のため、ビジターがラウンドできるコースとしてはまだ知られていません。  

コース設計は、帝王ジャック・ニクラスが率いるニクラス・デザイン。ニクラスは名プレーヤーであるだけでなく、世界中に素晴らしいコースをデザインしている名設計家でもあります。  

3番153ヤード、パー3。打ち下ろしの何の変哲もないショートホールのようだが、世界一むずかしいといわれるセントアンドリュース・オールドコース11番を意識したような設計で、バンカーがターゲットラインを示している
4番367ヤード、パー4。谷越えの左ドッグレッグ。距離は長くないので、ロングヒッターほど左を狙ったティショットが打てる
7番338ヤード、パー4。フェアウェイが蛇行していて、アドレスで正確な距離と方向を求められる。左の池にはコースエンブレムのシンボルとなる白鳥の姿も見られる
9番355ヤード、パー4。クラブハウスに向かっていく眺めのいいホール。2打目はつま先下がりの斜面から、バンカー越えのショットを求められる
14番458ヤード、パー5。2打目でグリーンを狙えるかと思いきや、池越えのショットに成功しても、グリーンの奥の池に入る可能性が高い。戦略性が高いホールでむずかしい
この一帯は荒川源流への入口となる秩父山系の裾野にあたり、上州、信州と関東平野を結ぶ交通の要衝地として、戦国時代には城が築かれていました。

1954年に、灌漑を目的として鐘撞堂山の西側山腹に円良田湖(つぶらだこ)がつくられ、それがこのコースの名前の元になっています。
円良田湖はヘラブナ釣りで太公望には広く知られ、冬にはワカサギ釣りを楽しむことができます。

今回「レイクつぶらだ」を紹介する理由となったエバーグリーンの秘密は、冬でも緑を保つ芝の種類にあります。  

グリーンには寒さに強く一年中緑を保つ、常緑型のクリーピング・ベントグラスを採用しています。

最近では多くのゴルフ場がベント芝のワングリーンを導入するようになり、かつて主流だった高麗芝のグリーンは珍しくなってきたほどです。  

ベント芝の葉は細く、深い刈込にも耐えられるので、プロのトーナメントで見られるような高速グリーンが再現しやすくなっています。  

そしてフェアウェイの芝は、「レイクつぶらだ」ではバミューダグラスをベースにしています。ティフトンと呼ばれる種類を導入し、暖地型なので夏の間に活躍してくれます。  

秋になると、その芝の上から耐寒性のある芝の種を蒔きます。冬に緑を保つのは寒冷地型の芝が元気に葉を茂らせるおかげで、「レイクつぶらだ」が採用しているのはペレニアルライグラスという種類です。  

このように、同じコースでも芝を張り替えることなく、オーバーシード(芝の上から種蒔き)することで冬でも緑を保つことができるのです。

「レイクつぶらだ」のもうひとつの大きな特徴は、ユニークなコースルーティングにあります。  

イギリスにあるリンクスコースや第2次世界大戦前につくられたクラシックコースは、1番をスタートすると9番ホールで折り返す「ゴーイングアウト・カミングイン」のひと筆書きになっています。「アウト・イン」の名称はこれが語源になっています。クラブハウスへは18ホールを終えないと戻ってくることができません。  

日本では9ホールを終えるとクラブハウスへ戻ってくるスタイルが一般的ですが、必ずしもそういうルーティングでゴルフ場を作らなければならないという決まりはないのです。

大切なのは自然の地形をどう生かしてコースを作り、ルーティングを組み上げるかという点にあります。

「レイクつぶらだ」がユニークなのは、クラブハウスを中心にして、四つ葉のクローバーのように4つのループを描くようにルーティングされている点です。  

1番から4番までは山腹を1周し、打ち下ろしから始まる5番から9番ホールまでは池を中心にアップダウンを繰り返します。10番から14番で小高い丘の上を巡り、15番から18番は円良田湖をモチーフにした大きな池の周りをプレーします。  

自然の地形を生かしたこのルーティングは見事で、変化に富んだ印象深いコースを生む要因になっています。  



レストランのランチメニューは写真の「牛スタミナ石焼飯」(1600円)や坦々麺がボリューム満点で人気。プリプリ海老の「エビのチリソース炒めと点心」(1500円)もおいしい
また、大きなコンペのときには、1番、5番、10番、15番から同時にスタートするショットガンスタートが便利で、スタートまでの移動に時間がかかりません。
それから雷のような悪天候時には、クラブハウスに戻ってきやすいというメリットがあります。  

このコースをプレーしていて楽しいと思うのは、こうした景観の変化によるものだけではありません。  

ティグラウンドからピンが見えるパー4のホールでも、コースは軽くドッグレッグしていて、ティグラウンドの位置や自分の飛距離によって、ティショットの落とし所を変えた攻め方ができます。  

2オンを狙おうとすると、たとえば池やバンカー越えのむずかしいショットを要求され、刻んで3オンを狙うときには平らな花道を使ってアプローチできる。こうした設計上の工夫が、いくつかのホールで見られます。  

だから、同伴する女性ゴルファーやシニアゴルファーにとっても、距離が短くなったからといってコース攻略の醍醐味は失われず、フェアに楽しむことができるのです。  

このほかにも、フェアウェイが微妙に傾いていてショットに影響を与えたり、グリーンのうねりに驚かせられたりと、決して一筋縄ではいきません。でも、プレーのあとにはすがすがしさが残る。

日本のパブリックコースではなかなか体験できない、攻略性の高いフェアなコースは、ニクラス・デザインならではといえるでしょう。
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関越自動車道・花園ICを寄居・秩父方面に出て、国道140号線を直進。陸橋を越えた突き当たりを右折して国道254号線を児玉方面へ向かう。広木交差点の次の信号を左折。県道349号線を道なりに進むと右手にコース入口が見えてくる。ゴルフ場からの帰りには、国道140号線沿いに「道の駅はなぞの」があるのでおみやげの購入に便利。地元産の野菜や豚肉、卵など、生鮮食料品も手に入る。
< PROFILE >
長岡 努
編集者。元ゴルフ月刊誌『waggle』(ワッグル)デスク。現在もゴルフギアやルポを中心に『waggle』、週刊『パーゴルフ』などで執筆中。都会と田舎暮らしの二地域居住のヒントや情報を提供する[デュアルライフプレス]を主宰している。
http://blog.duallifepress.com
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